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平野耕太に悪影響を受けたオタの人が電波話や悪魔トークを繰り広げて萌える人外魔境だよ。 大屋津媛様ハァハァ。
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背後の妄想5
暗雲立ち込める。正にその表現がぴったりの空だった。今にも雨を降らせそうな曇天が、太陽を遮りはじめてからどれだけが過ぎただろうか。その天候が、新宿に大きく口を開けた魔界との連絡通路から立ち上がる瘴気によるものであることは、いまや周知の事実であった。繰り返される襲撃と、終わりの見えない悪夢に苛まれた人々の顔に浮かぶ表情は、喩え様も無く暗かった。
「まあ、だからこそだよね。僕たちの力が必要とされるのもさ」
制服を確りと纏った少年少女。その一人が、集団の先頭を行く正装の男に声をかけた。残る少年少女も力強く頷く。
「勿論悪魔との戦いも確りこなす。だが俺達には、それ以外にもできることがある。ただし、両方確りこなせないと試験は落第だかんな」
楽しそうに、しかしやや嫌味に口元を吊り上げながら、大型トラックの荷台に男は跳び乗る。そこにはピアノ、スピーカーアンプと椅子が備え付けられており、さながら簡易ステージの体を成していた。鍵盤を開き、優雅な仕草でそれを一撫でした。目を閉じたまま流れるように紡ぎだされる旋律。続いて飛び乗った少年も、抱いた小ぶりのハープの弦を同じように掻き鳴らす。それに被さるヴァイオリンの音色とソプラノボイス。互いの耳に聞こえてくる音には微塵の狂いも無い。四人が笑みを浮かべたその顔を見合わせた。
「もう一度言うぞ。これはただのチャリティコンサートじゃない。お前達にとっては試験であると同時に実戦だと思え。俺の演奏についてこれなかったら、蹴り飛ばして置いていくからな」
剣呑な笑みは教え子達の腕前を信じているが故に浮かぶのだろう。
「りょーかい。今度は僕も腕を上げてるんだし、満点で合格してやるから」
その言葉に応えるように、それぞれの顔にも不敵な笑みが浮かぶ。
「期待させてもらうぜ……それじゃあ、一丁派手にやってやるか!」
それを確認して、男は大きく鍵盤を叩いた。紡ぎだされる旋律は、互いのメロディと重なり、やがて一つの音楽となっていく。それは、悪魔に己が位置を知らせるような愚かな行為であるのだが、同時に、人々の心に希望の明かりを灯す為の戦い、その序曲でもあった。
と言うわけで試験とコンサートを混ぜてみました。音楽が戦闘において人々の心を昂ぶらせる武器であるのはバトルソングの時代からの常識です。それは冗談としてもやはり殺伐とした世界だからこそ、人がいる限りどんな場所でも失われない音楽には大きな力があるわけで、歌いながら戦うというシチュエーションは燃えるものがあります。折角だから音使い戦隊オトレンジャーなノリで。上の妄想の面子はヴァイオリンレッド、ピアノブラック、ハープグリーン、ソプラノピンクです。リーダーはブラックですが(笑)
あと私事ですが約束待ち合わせする度に毎回トラブルを起こしていた記憶があります。この場を借りてもう一度陳謝を。

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PBW
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変なゲームを作るのが趣味の人です。
変な方向に広く浅い知識の持ち主だよ。
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